「特集 中性子産業利用の新展開」 中性子を用いたDLC膜の密度評価の検討
■機械金属部 安井治之 鷹合滋樹
緒 言
石川県では金属材料の表面改質の研究を1980年代からスタートし,「イオン」と「プラズマ」の2つのキーワードを基本として薄膜作りを行ってきた。この間,薄膜の評価を最先端の手法(加速器を用いた薄膜中の含有水素量,中性子を用いた膜密度)により検討を行ったが,地方公設試験研究機関においては,薄膜の評価手法について設備的に限界があるため,中央の研究機関(日本原子力研究開発機構,産業総合技術研究所,理化学研究所等)の協力を得ながら新しい評価手法を取り入れてきた。
本稿では,その一例として石川県工業試験場で20年以上研究を継続しているダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜について「中性子」を用いた膜密度評価を行った事例に関して紹介する。
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