金属小片の周期配列による電波吸収体の開発

■電子情報部 ○杉浦宏和,吉村慶之

1.目 的
 近年,無線通信装置が多機能・高性能化している。例えばスマートフォンは通話・メールのみならず無線LAN等の利用により高速・大容量コンテンツの送受信を可能とし,また,ETCシステムは高速道路料金のノンストップ精算を実現するなど,快適なライフスタイルを提供している。一方で,こうした電波利用の増加は混信による機器の誤動作・誤通信や漏洩電波による情報の盗聴・改ざん等を引き起こす恐れがある。このようなトラブルの対策の一つとして電波吸収体(電波を吸収する材料)が用いられる。しかし,電波吸収体は厚く重いものが一般的で,また開発に多くの時間や費用を必要とするという課題がある。そこで,本研究では新たな電波吸収体技術となる金属小片周期配列(金属周期構造体)に着目し,従来材料の課題の解決について検討することで,その有効性を示すことを目的する。

全文(PDFファイル:319KB、2ページ)

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