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漆器の原料である漆液はそのほとんどを中国からの輸入に頼っている。漆液は,ウルシオール(中国産,日本産)等の主成分,水分,ゴム質,含窒素物から構成されているが,天然物であるため品質にばらつきがある。その粘度や乾燥性,塗膜物性はその組成に密接に関係しており,漆液組成を調べることは,漆液の品質評価には欠かせない。その分析法についてはJIS 5950に規定してあり,煩雑で熟練を要し,しかも長時間かかるためあまり行われていないのが現状である。 一方,近赤外分光法とはその波長が800〜2500nm の吸収や発光を利用した分光法であり,近年コンピュータのハードやソフトの発展普及に伴って,食味計,オンライン分析,無侵襲臨床診断など多くの分野で利用されはじめてきた。そこで,この近赤外分光法を漆液の組成分析に応用することによって,漆液の迅速分析を可能にするための研究を実施した。
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