平成16年成果発表会要旨集  
研究・指導事例成果発表

 機能性非衣料繊維の開発
 ―感温色素剤を練り込んだ繊維の開発と応用―
 繊維生活部 〇木水貢 山本孝 杉浦由季恵 森大介 守田啓輔
 ウーブンナック(株) 西弘三

 1990年代後半から,繊維産業は中国,台湾,韓国等のアジア諸国の台頭によりその合成繊維の生産シェアが大きく変化している。そのため,日本の繊維産業の繊維製品生産量が減少し,21世紀に入り,これまで築き上げてきたシステムが機能しなくなってきた。日本の繊維産業は川上である紡糸メーカを中心とし,川中,川下の生産工程を一貫した系列形態を形成し,繊維の素材力と企画によって生産が決定されていた。しかし,上記のアジア諸国の席巻で,合繊メーカの紡糸生産量が減少し,縮小や撤退を余儀なくされている。その影響で,系列形態は解消され,これまで系列により委託されていた生産量を独自で確保しなければならなくなり,そのため,北陸産地の中小企業においても,企画力強化が必要となっている。このため,工試では県内企業の企画力向上のため,これまで行われてこなかった繊維素材からの提案を可能にする機器である樹脂溶融混練装置やマルチフィラメント製造装置(図1)等の設備導入を行い,開放している。
 本研究では,機能性繊維の開発で,繊維内に機能剤を練り込んで繊維を紡糸する技術を検討した。特に,機能剤として温度によって色を変化させる色素剤を練り込んだ繊維の開発を行った。


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