環境に優しい炭素薄膜の開発

■機械金属部 安井治之 鷹合滋樹
■(株)オンワード技研 瀧真 長谷川祐史

緒  言
 近年,金属材料が過酷な条件で摺動し合う自動車部品,工具部品等では,耐摩擦性,表面平滑性,高寿命化が要求され,その使用環境も高温下,腐食雰囲気下など過酷になってきている。また,低摩擦によるエネルギーロスの低減,油不要のドライ加工など環境への配慮を考慮したモノづくりが必要不可欠である。このような要求に対して,環境に配慮した薄膜開発の重要性が増しており,研究開発が盛んに行われており,材料の硬度や耐摩擦・摩耗特性を改善し,部材の寿命を高めた炭素薄膜は急速に実用化が進んでいる。その中でも,最も実用化が進んでいるのがダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜である。今回,このDLC膜中の水素含有量を制御してDLC膜の高硬度化を図った炭素薄膜の研究動向および水素含有量の評価手法に関して紹介する。


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