高圧処理を利用した海島型複合短繊維のアルカリ分割

■繊維生活部 木水貢 山本孝
■福井大学 久田研次 堀照夫
■日本バイリーン(株) 宮口典子 山口俊平

研究の背景
  極細繊維を用いた繊維製品は,その繊維の表面積の大きさ,柔らかさ,なめらかさ,繊維間に生ずる微細構造等により柔軟性,ワイピング性,撥水性の特徴を有し,産業資材分野において各方面で幅広く用いられている。海島型複合短繊維(海成分:ポリエチレンテレフタレート(PET),島成分:ポリプロピレン(PP))を分割させて極細繊維を得る方法としては,海成分であるポリエステルをアルカリによる加水分解によって除去し,島成分であるポリプロピレンの極細繊維を得るものがある。この複合短繊維の溶解処理による分割方法は,処理中の攪拌(絡み合い,分割斑)や処理液の廃棄において幾つかの問題点を抱えている。そこで,このアルカリ分割法の効率化を図ることを目的として,超高圧条件での処理を検討した。

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