漆塗膜中硬化剤の分析技術

■繊維生活部 ○藤島夕喜代,梶井紀孝,江頭俊郎

1.目 的
 漆器に合成塗料や硬化剤等が添加されている事例が見受けられ,県内漆器企業から判別の依頼が増えてきた。従来から有機物の判別に用いてきたフーリエ変換型赤外分光光度法(FT-IR)では定量精度が不十分で,これらのニーズに応えることが困難な状況になってきた。そこで,プラスチックやゴムなどの混合物の分析に有効な熱分解ガスクロマトグラフ質量分析法(Py-GC/MS)を用いて,漆への合成塗料の配合率と塗膜中硬化剤含有量の分析技術について研究した。今回,Py-GC/MSによる塗膜分析法の検討をFT-IRと対比する形で進めたので,それらの結果をあわせて報告する。

全文(PDFファイル:271KB、2ページ)

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