スーパー繊維素材の機能性付与に関する研究

■繊維生活部 ○守田啓輔 神谷淳

1.目 的
  繊維業界では,非衣料分野の商品開発が活発化する中,炭素繊維やアラミド繊維等のスーパー繊維が注目されている。スーパー繊維は,汎用合成繊維と比べて,機械的強度,耐熱性,耐薬品性等に優れており,その特性を活かして,主に産業資材や防護服など特殊用途を中心に普及している。スーパー繊維の用途を従来の特殊領域以外にも展開して需要を高めていく上で,いかに付加価値を高めるかが課題とされている。しかし,スーパー繊維は一般に表面構造が強固なため,染色や薬剤加工を行うことが困難である。中でもアラミド繊維については,機能化を行うための様々な加工法が試みられているが,効果やコスト面で課題があり,実用化に至った事例は殆んど見当たらない。
  本研究では,アラミド繊維に対して樹脂加工等による機能化を容易にするために,繊維の表面改質を行って活性を付与する技術について検討した。具体的には,強アルカリ液による処理と,活性ガスを用いた気相処理法の2種類を行ったので,その内容を以下に述べる。

全文(PDFファイル:416KB、2ページ)

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