電波吸収体の効率的な開発手法の研究

■電子情報部 ○杉浦宏和 吉村慶之 橘泰至
■ニッコー(株) 西田斉

1.目 的
  携帯電話・無線LANなどの無線システムや高周波化が進む電子機器の普及により,我々の日常生活には電波が溢れており,これらの機器が発する不要電波(電磁ノイズ)によって,電波障害や電子機器の誤動作が生じることがある。この不要電波からの悪影響を防止するために,電波を内部で熱に変換して閉じ込める電波吸収体が活用されている。電波吸収体は絶縁体に導電性材料や磁性体の粉末を配合したものなどがあるが,無線技術や電子機器の多様化・高度化に伴い,電波吸収体にも高性能かつ多機能なものが求められるようになった。しかし,各メーカでは所望の吸収性能を得るために,試作試料(電波吸収体)を多数準備し,トライ&エラーにより開発を行うことから,費用や時間がかかっている。そこで,本研究では開発の効率化を目的として,電波吸収体の材料定数(誘電率,透磁率)を測定するシステムを試作し,この材料定数を用いた理論的計算によって電波吸収体を開発する手法を検討した。

全文(PDFファイル:228KB、2ページ)

簡易テキスト版

PDFファイルをご覧になるためには、アドビリーダーが必要です。
ダウンロードはこちら