平成17年成果発表会要旨集  
研究・指導事例成果発表

 微生物の新規固定化技術の開発
 化学食品部 ○井上智実

 近年,微生物は厨房排水中の油脂分解や油流出現場の浄化などに利用されるようになってきた。また,ガソリンスタンドやクリーニング場跡地など汚染された土壌の浄化手段としても用いられつつある。一般的に微生物は,保存性を高めるために製剤化されているが,芽胞を作らない微生物は長期保存が困難である。また,微生物の製剤化方法は,大量培養後,遠心分離で集菌し,乾燥保護剤(10%スキムミルク)に懸濁させて凍結乾燥する手法が確立されているが,さらに保存性を高める技術が望まれている。
  工業試験場では,平成12年度より3年間,微生物を用いた廃油処理技術の開発に取り組み,その過程でオリーブ油を90%以上分解する新規微生物(アシネトバクター属)の単離に成功した。しかしながら,本微生物は芽胞を作らないため,長期的な保存が難しく,実用化するためには長期保存技術を開発する必要があった。
  本研究は,当微生物(以下,GKN-4とする)の固定化方法を検討し,先に述べた10%スキムミルクを用いた方法に比べ,長期保存を可能とする固定化技術を開発することを目的とした。


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