平成16年成果発表会要旨集  
研究・指導事例成果発表

 熱電変換セラミックス材料の研究開発
 化学食品部 ○豊田 丈紫 北川 賀津一

 現在,様々な産業分野で発生する熱エネルギーの多くは,未利用のまま廃熱として排出されている。近年,エネルギー・地球環境問題への関心の高まりとともに産業分野からの廃熱の有効利用が検討されており,熱電変換材料が注目されるようになってきている。熱電変換材料とは,ゼーベック効果やペルチェ効果を利用して熱エネルギーと電気エネルギーを直接変換することが可能な材料である。熱電変換の概念図を図1に示す。これを利用した熱電発電システムは,小規模熱源からのエネルギー回収に有効な以下のような特徴がある。
(1) 機械的稼動部を持たないために長寿命でメンテナンス性に優れる
  (2) システム作動のための外部電力を要せず,また無排出のためクリーンで低環境負荷である
  (3) スケール効果が無くシステム全体を小型・軽量化できる
 しかしながら,既存の実用材料は資源的に希少な金属を接合して用いられている。これらは高温での耐性に難があり,コスト増加の原因となっている。そこで,毒性や希少元素を含まず,高温大気中で安定なセラミックス熱電変換材料の合成とその特性評価を行い,p-n接合によるモジュールを試作して発電性能の評価を行った。


全文(PDFファイル:151KB、2ページ)
  簡易テキスト版

PDFファイルをご覧になるためには、アドビリーダーが必要です。
ダウンロードはこちら


* トップページ
* 平成16年成果発表会もくじ
* 前のページ
* 次のページ