振動測定・解析による企業支援  ―機械振動の原因分析―

 機械に発生する振動は、騒音発生の原因となる他、加工精度や加工性能に重大な悪影響を及ぼします。そのため、振動の原因を究明し、適切な対策を施すことが重要です。工業試験場では、機械で発生している振動の周波数分析や、機械の振動パターン(固有振動モード)の測定を行い、振動の原因究明を支援しています。また、振動現象のシミュレーションにより、機械の構造変更などの指針を提供します。

 今回、振動解析を活用し、企業の新製品開発を支援した事例について、簡単に紹介します。

【活用事例[1]】 研削盤の加工精度を向上させるため、固有振動モードの測定とシミュレーションを行い、構造の改良を図りました。その結果、加工物の真円度の向上に寄与することができました(図1:(株)東振テクニカル)。

【活用事例[2]】 プレス機械の高速駆動化を目的に、稼働時の振動測定を行い、その結果から高速化へ向けた剛性設計の指針が得られました(図2:伊藤工業(株))。

 このような振動測定・解析により、機械の振動対策などの企業支援を行いますので、気軽にご相談ください。


図1 固有振動モードの測定


図2 加速度の測定

 

担当:機械金属部 吉田勇太(よしだ ゆうた)

専門:伝熱

一言:振動に関することはなんでもご連絡ください。