無塵対応製品開発の評価支援  ―気中パーティクルカウンターの活用―

 電子部品などの製造では、クリーンルームと呼ばれる塵や埃がほとんどない清浄な部屋を使用します。その部屋内等の清浄度(クリーン度)を計測するには、気中パーティクルカウンターが用いられます。これは空気中に浮遊している塵や埃の粒子をノズルから内蔵ポンプにより一定量吸引し、粒子サイズごとに数を計測する機器で、クリーンルームの施工、設置、運転時のクリーン度の監視を目的に利用されています。

 この機器は空気中の局所的な浮遊粒子を定量的に計測できるため、部屋のクリーン度だけでなく、無塵対応製品(クリーン度に対応した製品)開発における発塵性評価への利用が可能です。例えば、繊維分野では、無塵衣服の摩擦による発塵性を、また、機械分野では、半導体部品搬送機器の駆動部からの発塵性を、JIS規格の試験方法によって計測評価し、製品開発を支援しました。

 工業試験場では、小型軽量で、可搬な気中パーティクルカウンター(下図、下表参照)を保有しています。無塵対応製品開発の際には、ぜひ、ご活用ください。


気中パーティクルカウンター
性能表

 

担当:電子情報部 筒口善央(どうぐち よしてる)

専門:電子材料

一言:電子機器の環境試験の際は、お気軽にご相談ください。