プロジェクト形成研究会活動 ―半導体レーザ加工技術の実現に向けて―

 工業試験場では、平成15年から大阪大学接合科学研究所と共同で、半導体レーザを用いた加工技術の研究を進めています。安価で出力安定性に優れ、使いやすく、消費電力の少ない半導体レーザは、薄肉材料や微小部品の溶接に極めて有効であることを明らかにし、精密部品や電子センサなどの実製品を用いた実証性試験によりその実用性を確認しています。

 これらの成果を基に、半導体レーザ加工技術の実用化や事業化を達成するためのプロジェクト形成研究会を今年度の4月に発足しました。これは、(財)中部科学技術センターが中部地区の研究機関の有するシーズ技術から実用性の高い技術を抽出し、実用化を後押しする事業の一環として実施するものです。

 研究会には県内から3企業、県外から1企業が参加し、持ち回りで開催しました。その中では、半導体レーザを用いた微細溶接技術の装置化やそれを用いた製品開発、ビジネスプラン、対象分野の市場動向などを議論しました。

 研究会終了時には半導体レーザ加工技術の実用化・事業化を目指し、国等が策定する研究開発補助事業を活用しながら、産学官による共同研究を継続する予定です。ご関心のある方はお気軽にご連絡ください。

研究会活動の様子(半導体レーザ溶接実験見学)


担当:機械金属部 舟田 義則(ふなだ よしのり)

専門:レーザ加工、精密測定

一言:半導体レーザ、レーザ溶接についてのご相談はお気軽にお尋ねください。