高周波対応エミッション測定装置を導入 ―新規格に準拠した高精度なノイズ測定に向けて―

 私たちの身の回りにある電子機器は、生活を豊かにする反面、機器から放射(エミッション)される電磁妨害波(ノイズ)は通信障害や機器の誤動作等を引き起こす可能性があります。一方、電子機器は近年飛躍的に発展し、内部に組み込まれる電子デバイス等も高周波化が進んでいます。これに伴い、ノイズ抑制に関する規格や制度も随時新たな規制が設けられています。最新の規格動向では、CISPR(国際無線障害特別委員会)による情報機器装置等からの放射妨害波の測定義務の上限が、これまでの1GHzから、6GHzにまで引き上げられました。

 工業試験場では上記の規格改正、並びに今後更なる高周波化が予想される電子機器等のノイズ規制に対応するため、18GHzまで測定可能なエミッション測定装置(テストレシーバ、アンテナ及びアンテナマスト等:写真参照、機器仕様:巻末参照)を導入しました。これらの機器を活用し、県内企業の高機能で高品質な製品開発を支援します。

 工業試験場では、放出ノイズのほか、耐ノイズ性能の測定、評価も行っていますので、お困りの際はお気軽にご相談ください。

導入したエミッション測定装置


担当:電子情報部 杉浦 宏和(すぎうら ひろかず)

専門:電磁波計測、アンテナ工学

一言:今後更なる発展が期待される電子機器高度化の波(高周波化)に乗りましょう!