機器を認証するシステム  ―機械を認証して危険と偽造を防止―

 認証とは、人やモノが本物かどうかを確認することです。例えば、パソコンへのログイン時やATM操作時のユーザ確認が一般的な認証です。本研究では、機器同士の認証を対象としています。例えば、機器を誤って接続すると誤動作することがあります。また、海外では保護回路を省いた携帯電話用の電池を使用し、破裂や発火が起こってユーザに危険が生じています。これらは、認証で正しい接続または製品と確認してから動作させれば防ぐことが出来ます。また、純正品と偽造品との区別に適用すれば、偽造抑止に効果が上がることも考えられます。

 認証にはマイコンのような演算機能が必要ですが、搭載していない機器もあります。そこで、そのような機器を対象として、小サイズで高速処理が特徴の暗号を使用した認証システムを開発し、その有効性確認のためにFPGA(書換可能な集積電子回路)に搭載して演算機能の無い機器を用いた実験を行いました。FPGAに搭載することで、認証システム部分を独立させて外付け部品のように取扱うことが可能となり、被認証側の機器への変更が最小限で済むことが確認できました。

 今後は、FPGAよりも小型かつ安価にできるよう、マイクロコントローラへシステムを搭載し、実証実験を行う予定です。本研究に興味を持たれた方はご連絡下さい。


機器認証技術のモデルと実験システム

担当:電子情報部  林 克明(はやしかつあき)

専門:情報セキュリティ

一言:情報セキュリティ、ネットワークに関する技術的なことは情報技術担当にご相談ください。