小型染色システムによる業界支援 ―生地サンプルの試作やクレーム防止にご利用ください―
本県基幹産業の一つである繊維産業は、国内外産地との競争が厳しさを増しており、企画提案力の強化が不可欠となっています。このような状況下において、県内織編物製造業では、新製品を客先へプレゼンテーションする際、試作開発した織編物を独自の色合いや風合い(肌触り感)に仕上げた生地サンプルを提示することが大変有効となります。生地サンプルの作製には、織編物をリラックス(揉みほぐし)、精練(糊や油剤の除去)、染色(色付け)、熱セット(シワのばし)する工程が必要となりますが、多くの企業では、これらの工程を外部に委託しているのが現状です。
このため工業試験場では、綿や絹等の天然繊維からポリエステルやナイロン等の合成繊維までの織編物の染色仕上げを行える小型染色システムを当場のモノづくり支援センターに整備し、業界の支援を行っています。
これまでに、展示会用生地サンプルの試作をはじめ、織編物の欠点を調べるための染色試験(反末染め)等に多く活用されています。
ご利用を希望される方は、ぜひご相談ください。
小型染色システムと展示会用生地サンプル
担当:繊維生活部 沢野井康成(さわのいやすなり)
専門:染色仕上げ加工、染色堅牢度試験・評価
一言:染色仕上げ加工に関する技術的課題・ご質問等は遠慮無くご相談ください。