温湿度試験  ―最もポピュラーな環境試験―

温湿度サイクルパターンの例

 温湿度試験は、温度・湿度やその変化に起因する故障をあぶり出す環境試験の一つです。その目的は、部品や製品の(1)初期故障のスクリーニング、(2)使用環境での安全性・動作確認、(3)耐久性の確認、(4)寿命の予測、(5)故障原因特定のための再現確認など信頼性を評価することです。また、この試験は電子部品や電気製品だけでなく、金属製品や繊維製品など幅広い分野で用いられています。

  当場には温湿度試験が可能な環境試験室と槽があります。室は温度:-20〜50℃、湿度:30〜95%rh(10〜50℃)、内寸法:W5.1m×H2.7m×D4.0m、槽は温度:-70〜185℃、湿度:20〜98%rh(15〜85℃)、内寸法:W1m×H1m×D0.85mで、高温・低温放置試験、高湿・低湿の相対湿度放置試験、温湿度サイクル試験(図参照)ができます。これらの試験を行うことで熱による膨張・収縮によるクラックの発生、吸湿による脆化、熱や吸湿による変色、結露によるイオン溶出などが確認できます。

 そのほか、121℃、100%rh、2atm条件下で試験できる加速寿命試験機、冷熱衝撃試験機(最終頁のお知らせ参照)、振動試験機と環境槽を同時に使用できる複合環境試験機があります。製品や部品の信頼性評価に是非ご利用ください。


担当:電子情報部 筒口 善央(どうぐちよしてる)

専門:電子材料

一言:環境試験における温湿度試験は基本です。お気軽にご相談下さい。