石川県工業試験場

壁面緑化資材の開発

壁面緑化資材を用いた施工例 （真柄建設(株)）

　近年、都市部のヒートアイランド現象緩和のため植生・屋上緑化・壁面緑化の取り組みがなされています。このうち、壁面緑化は建造物や構造物の壁面を緑化するというものであり、建造物壁面の温度上昇を抑制するとともに、都市景観向上の効果をもたらします。
　 従来の壁面緑化方法は、植物を植栽したユニットを壁面に固定する方法が多く用いられていますが、この方法では建造物や構造物の壁面の大規模な改造、あるいは枠組工事が必要となる場合があります。
　 そこで、(株)繊維リソースいしかわの「非衣料分野新商品開発事業」の一環として、上記の従来手法に比べ、より軽量化が図られ、設置・撤去も容易で、耐久年数やリサイクル性に優れた壁面緑化資材を考案しました。
　 具体的には安価な袋織り織布に基盤材を充填し、植物を挿木したものを壁面に吊すことで壁面を緑化する手法です。現在、真柄建設(株)の技術研究所において試験施工を実施し、その評価試験を継続しています。