イシル(魚醤油)中のポリアミン含量について

■食品加工技術研究室 道畠俊英
■石川県立大学 加藤大亮 矢野俊博 榎本俊樹

研究の背景
 石川県能登地方には,イシルなどと呼ばれるイカの内臓やイワシを原料とした魚醤油が古くから造られている。イシルは伝統的手法で製造されているため,1〜2年間と非常に長い生成期間を必要とし,この生成過程中に,生成したアミノ酸が酵素的脱炭酸によってポリアミンを生じることが予想される。ポリアミンのうち,ヒスタミンやチラミンなどはアレルギー様食中毒,高血圧,偏頭痛の症状を引き起こすことが知られており,食品中のポリアミン量を把握しておくことは重要である。そこで,市販のイシルについて7種類のポリアミンを分析し,さらにイシル生成過程におけるこれらポリアミンの変動について検討を行った。


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