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ヘテロダイン方式 高性能レーザ測長機の開発

■シグマ光機株式会社 自動応用製品部 干場 克宣

■技術開発の背景
  半導体製造装置,FPD製造装置は絶えざる微細化要求が強く工作機械や産業用機械装置分野でも最近はナノ分野の精度を要求する市場が増加してきている。
シグマ光機(株)は
・平成5年度 ヘテロダイン式測長機(光周波数変調式試作機:ZYGO型)MEX出展
・平成18年度 地域新生コンソーシアム研究開発事業「熱負荷イミュニティを有する次世代型超精密NC制御法の開発」とレーザ測長機の技術を培ってきた。
  ビートダウン方式を採用することによって,高速移動対応と分解能の両面において世界各社の製品性能を凌駕し,かつ安価なレーザ測長機を開発することで事業展開が可能になってきた。
  本レーザ測長機は財団法人石川県産業創出支援機構,石川県工業試験場,株式会社横山商会の協力で開発を行った。

■技術開発の内容
[1]測長機レーザヘッドの開発
  レーザ電源,基板等を実装し装置全体をコンパクト化したヘッド部の設計・製作を行う。
[2]取り扱い容易な光学系(干渉計を含む)の開発
  複軸同時計測可能な干渉計(距離,ピッチ・ヨー,水平真直度,垂直真直度)の設計・製作を行う。
[3]測長演算・制御部の開発
  測長演算・制御部(OE変換部,高周波制御部,デジタル演算部,PCインターフェース部)の設計・製作を行う。
[4]PCソフトウェアの開発
  Windows用PCでの測長機ソフトの作成を行う。

(図1 測長機および周辺機器)

■製品の特徴
・高分解能:0.15nm
・高速追従性:8m/s
・多軸測定:2軸同時測定
・ロール計測が可能

■今後の展開
  18年度地域新生コンソーシアム研究開発事業でロール干渉計の技術を確立しており,この 技術と今回開発のレーザ測長機と組合せる事ができれば従来測長機に大きなアドバンテージを得ることになり,新規参入がスムーズになると考えられる。今後ロール角測定を含めた2軸測長機として半導体関連装置,工作機械,その他産業機械メーカへの市場投入を目標として引き続き製品化への取組みを行っていく。