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Webと電子ふせんによる教育支援システムの開発−授業を楽しくするNotea−

■株式会社COM−ONE 米田 稔

■技術開発の背景
  当社は工業試験場及び株式会社管理工学研究所と共同で,インターネットに電子フセンが貼れる「WebアノテーションシステムNotea」を開発し,システムの運用と利用サービスの提供を行ってきた。昨年10月には,工業試験場と富士通株式会社が保有する特許のライセンス提供の契約を締結し,新しいソーシャルWeb技術の形成に向けて更なる機能開発を進めている。

(図1 情報共有画面例)

■技術開発の内容
  SNSやブログなどの既存ソーシャルWebは,それらのサービス専用Webサイトを構成し,対象となるWebサイトとは別の領域において情報の付加が行なわれている。一方 Noteaは,対象とするWebページに付加情報となる電子フセンを直接貼ることが可能なことから「Webの新しいメディア」として提唱している。
  Noteaの電子フセンは,他のユーザとの情報共有が可能であり,この特性は教育分野において活用効果が期待できる。

(図2 試験対策活用例)

■製品の特徴
  県内の工業高校において,Noteaを技能検定の国家試験対策で活用したところ,大きな効果が得られたという報告を頂いた。その要因は,教師と生徒がリアルタイムにコミュニケーションできたり,指導履歴が保存可能など,システムの機能特性による部分もあると思われるが,何より生徒が自発的・積極的に利用した事から,新しい技術によって生徒の興味が喚起され,学習に「楽しさ」を持ち込むことができた点にあると考えている。

■今後の展開
  Noteaの電子フセンには,画像や動画も組み入れる事ができる。この機能を応用すれば,Webページ上に各自が選んだキャラクターを常時表示させることが技術的に可能である。
  現在,Noteaオリジナルのリアルでユニークなキャラクターを制作し,Web上にそれぞれ常駐させる機能を実装している。これにより,ユーザの視認性や利便性を向上させ,教育分野での利用において,モチベーションを更に喚起し,「授業を楽しくする」システムにして行きたいと考えている。

(図3 オリジナルキャラ)