鋼の塩浴による熱処理条件と微粒子衝突による表面改質技術の検討

■株式会社経田鉄工 代表取締役  経田 悟士

■技術開発の背景
 木材の切削,破砕,彫刻等,木工機械に使用される刃物では,当社が得意とする高精度加工以外にも様々な点に注意しなければならない。現在,丸太からミクロンの精度で薄板を剥くための刃物台を製作しているが,たとえ相手が「木」という比較的軟らかい材質であっても,丸太がこすれる際の摩耗,木の節等がぶつかる際の衝撃は想像以上に大きい。加えて,あまり知られてはいないが,樹液による腐食も大きい。
 これらに関し,一見,同一と思われる規格化された熱処理条件においても,製品の機械的性質や耐腐食特性が大きく異なり,その外注委託先の違いで製品特性が大きく異なる現状に遭遇している。そのため我々は,機械加工を主とする企業であるにもかかわらず,外注工程である熱処理,表面処理条件に注目し,独自のデータベース構築による熱処理条件の最適化と微粒子衝突による表面処理によって,自社製品向上の可能性を検討している。

全文(PDFファイル:23KB、1ページ)

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