屋外用漆塗膜に関する研究

■繊維生活部 ○江頭俊郎 梶井紀孝

 漆は再生可能な植物から採取でき,石油資源には依存しない。近年問題となっているVOC(揮発性有機化合物)も発生せず,有機溶剤も含まない。また,塗膜を形成するのに熱エネルギーを必要とせず,室温で酵素によって硬化する環境に易しいエコ塗料である。しかし,漆塗膜の欠点の一つに耐候性が悪いことがあげられる。そのために漆は主に屋内で使用されてきた。しかし,一部ではあるが御輿や山車,あるいは寺社仏閣などの建築用にも使用されてきた。漆塗膜の耐候性を向上できれば,エクステリアや屋外パネル,一般住宅など屋外用途にも利用されることが期待される。そこで本研究では,屋外でも使用可能な漆塗膜を開発することによって,漆の用途拡大を図る。

全文(PDFファイル:54KB、2ページ)

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