平成15年成果発表会要旨集  
研究・指導事例成果発表

 超高圧処理を用いた防縮性付与技術の開発
 繊維生活部 ○木水 貢 守田啓輔 神谷 淳 笠森正人 山本 孝
 加越産業(株) 安部俊和
 平松産業(株) 平松伸康
 福井大学 堀 照夫

 21世紀に入り,廃棄物,環境汚染等の諸問題に対する警戒感から人体や環境に優しいものづくりが叫ばれている中で,繊維産業においても環境と調和した物質循環型の社会に適応した生産システムづくりが必要となっている。当場では,染色仕上げ加工工程で従来技術と比較して極めて高い圧力場を利用し,工程での廃棄物問題や人体への影響を配慮した新しい加工法を検討した。
 染色や仕上げ加工は,染料や機能剤を表面及び繊維内部で反応させ,固定化させることにより色や機能性を付与している。この作業を高圧下で行う場合,100MPa(約1000気圧)を越えた高い圧力による分子間相互作用,分子配列,立体配列,極性などの変化により,図1に示すように化学的促進効果や物理的促進効果が期待できる。これにより,加工時の処理時間短縮,処理温度の低温化ばかりでなく,処理液中での未反応物の低減化等が予想され,廃棄物処理に対応できるものと考えられる。 
本研究では,樹脂加工やホルマリンが使用され様々な問題の対応を迫られているセルロース系繊維の防縮加工で高圧処理を検討し,加工性,物性及び快適性について評価した。



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