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シルクプロテイン利用による高付加価値織物の開発
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■繊維生活部 ○山本 孝 神谷 淳 森 大介
■イタリア・インスブリア大学 Carlo Peruzzo,シルク研究所
G.M.Colonna B.Marcandalli
■福井大学 堀 照夫 |
絹は,美しい光沢と優雅な感触を持つため,化学繊維開発の大きな目標とされてきた。近年の製糸技術の著しい発展によって,風合いや感触などが絹に類似した合成繊維素材が開発されたが,絹の持つ適度な吸湿性や肌への優しさ等の性質については達成されていない。一方,絹製品は取り扱いの難しさが需要拡大の妨げとなっており,生産工程でも精練工程で発生するセリシンを主とした排出物の処理対策が課題とされている。石川県は,平成9年度から絹織物産地として世界的に有名なイタリアのコモ地域と地域間交流事業を実施し,工業試験場も同地域のシルク研究所と交流を行ってきた。平成11年度からはさらに両地域の課題を解決する試みとして,同研究所と共同でセリシンを合成繊維に適したコーティング材料として利用する研究を実施した。本発表では,得られた成果のうち,基礎実験で得られた知見をもとに染色加工企業の生産設備でコーティング試験を行った結果を中心に報告する。
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