平成15年成果発表会要旨集  
研究・指導事例成果発表

 2次元電気泳動遺伝子診断システムの開発
 電子情報部 ○中野幸一 米沢裕司
 化学食品部 井上智実

 2次元電気泳動法(RLGS法)は、正常遺伝子と異常遺伝子のスポットパターンの位置と濃度情報を比較することにより遺伝子情報を分析する。これは遺伝子診断において有効な手段である。そのためには、多くの遺伝子情報をRLGS法で分析し、そのデータを蓄積することが重要である。しかし、RLGS法における従来の電気泳動作業は手作業が主であり、解決すべき問題点が多く、容易に実験を行うことができなかった。それらの問題点とは、(1)勘や経験を要し、正確な作業には熟練が必要である。(2)作業が長時間にわたる。(3)作業の正確さが実験結果に影響を及ぼす。(4)RI(放射性同位元素)の使用に伴う危険な作業があり、実験が特定施設に限られる。これらの問題点は、RLGS法を用いる上で大きな制約になっていた。そこで、2次元電気泳動遺伝子診断システムとして、電気泳動作業を自動化する装置とDNA断片を蛍光色素で標識し、蛍光検出により即座に泳動パターンを読み取る装置の開発を行った。その結果、従来の泳動作業が大幅に短縮され、高感度な遺伝子検出が可能になった。
なお、本研究開発は、北陸産業活性化センターが管理法人となって、NEDOの即効型地域新生コンソーシアム研究開発事業(プロジェクトリーダー:渡辺教授(金沢工大))として行われた研究の一部である。


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