技術ふれあい2003  
新製品開発事例発表

 簡易誘導加温装置の開発
 小松パワートロン株式会社 管理部 寺井 健二

 癌温熱療法は約43℃以上の温度で癌細胞を加熱し死滅させる治療法である。現在主流となっている誘電加温法は電子レンジのように加温し,癌腫瘍のみならずその周辺の正常細胞までも加熱させ,火傷による苦痛を患者に与え,その限界ゆえに治療効果も明確でない欠点がある。
 これに対し誘導加温法は,癌腫瘍に磁性体を滞留させ,外部交流磁場によって癌細胞のみを加温させる治療法であり,生体に安全かつ低侵襲で癌腫瘍に局所的に滞留する磁性体を使用することが重要である。
 本開発では,MRI造影剤として生体安全性の高い磁性体「デキストランマグネタイト」(以下DMと略記)を用いる誘導加温装置として,小型化・軽量化を実現するとともにDMの滞留する癌細胞のみを選択的に加温することを実証した。


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