キー及びマウスの自動入力装置を開発  ―動作テスト時の入力作業の省力化を実現―

 一般に、ソフトウェアの開発や電子機器の製造の際には、正常に動作することを確かめるためのテストが行われています。テストの際には、キーボードやマウス等を操作してテスト条件などの文字や数字を入力する必要がありますが、テストは様々な入力条件の下で、何度も繰り返し行うことが多いため、人手による入力作業は煩雑なものとなっています。

 そこで、FPGA(書き換え可能なLSIの一種)を用いて入力作業を自動化する装置を開発しました。本装置は、キーボードがキーの種別に応じて出力する電気信号と同様の波形を生成することができるものです。入力の詳細(キーの押し順やタイミング等)をあらかじめ設定して、本装置をキーボードの代わりにテストの対象機器に接続すれば、設定通りに文字や数字を自動入力することができます。また、1秒間に数十回のキー入力をするような、手作業では不可能な高速な入力も可能です。キーボードだけでなく、マウスやキーパッド(電子機器向けのキースイッチ類)による入力を自動化することもできます。さらに、対象機器はキーボードコネクタ等(PS/2やUSB)があれば機種を問いません。

 本装置を用いれば、テスト時の入力作業の大幅な省力化や、キーの押し間違え等のミス防止が期待できます。現在、本装置の実用化に向けて県内企業と取り組んでいます。

 


開発した自動入力装置の概要

 

担当:電子情報部 米沢 裕司(よねざわ ゆうじ)

専門:画像処理、信号処理

一言:新技術・新製品の開発をぜひご一緒に