高周波の電磁波強度測定に対応  ―現場でのEMC測定も強化―

 近年、電子機器の高性能化を達成するため、機器内部クロックの高周波化が進んでいます。これに伴って、電子機器から放射される電磁波の周波数も従来に比べ高い周波数成分が含まれるようになってきました。これまで、国内外の電磁波を規制する規格では、30MHz〜1GHzの電磁波強度を測定するよう要求されていました。しかし、上述の理由により、最高で6GHzまでの測定に変更となり、国内では2010年10月より試行され、2011年10月からは完全施行の予定です。工業試験場では、図のように当場保有の電波無響室において、6GHzまでの規格にも完全準拠した設備を導入しており、高周波化に対応した測定の支援を行っています。

 また、石川県内には工作機械等の大型機械メーカが多くあります。大型機械を電波無響室へ搬入し測定することは非常に困難でありコストもかかります。そこで、当場職員が電磁ノイズ試験に必要なアンテナや測定機器を用いて、メーカの組み立て現場で測定・試験を支援します。なお、現場では、周囲の電磁環境が測定に大きく影響しますので、入念な打合せが必要となります。ぜひ、事前にご相談のうえ、ご利用ください。


1GHz超の電磁波強度測定

 

担当:電子情報部 吉村慶之(よしむら よしゆき)

専門:電磁波測定、電磁波遮蔽・吸収

一言:EMC測定を全力で支援します。