伝統工芸デザインシステムを用いた九谷焼陶筥の開発指導

 九谷焼窯元「株式会社 錦山窯」から、自社の特徴である多彩で高品位な上絵技法を活かした市場性の高い新しい商品を開発したいという相談がありました。そこで、オーナメントとしても様々な使い方が楽しめる陶筥(陶磁器小箱)の開発を提案しました。

 陶筥のデザイン開発の段階で、工芸素材の高品位な質感を表現する伝統工芸デザイン支援システムを利用して、錦山窯が持つ多数の上絵柄をCG画像で検討し、従来の画風にはなかった斬新な図柄を創出することができました。

 このCG図柄を基に、製作された商品(九谷焼陶筥「Cobaco」)は、IFFT/インテリアライフスタイルリビング2008に出展され、百貨店、ギャラリー等、多方面から好評を得ました。

 このように工業試験場は県内産地の新商品開発を支援していきます。


システムによる上絵柄の検討

九谷焼陶筥「Cobaco」

 

担当:繊維生活部 梶井紀孝(かじい のりたか)

専門:コンピュータグラフィックス、工業意匠

一言:工芸製品の開発に関するご相談・ご依頼をお待ちしております。