平成20年度主要業務の紹介

工業試験場は、技術指導、研究開発、試験計測を業務の3本柱として、新分野進出等による新産業の創出とモノづくり技術の高度化を技術的側面から支援しています。平成20年度主要業務体系を前頁に示しましたが、以下に主な事業の概要を説明します。

技術振興
外部評価委員会等活動事業
 工業試験場の試験研究業務の評価ならびに施策・業務展開に関する意見・提言を受け、業界ニーズに合致した試験研究等の業務推進と技術情報交流を促進するため、産学官の有識者で構成する外部評価委員会・技術振興委員会を開催します。
 
技術普及
技術成果普及事業
 研究・指導の成果発表、成果物の展示などを通じ、技術支援の内容、方法を具体的に紹介し、県内企業の生産技術、技術開発の向上を図ります。また、地域技術交流会を開催し、地域産業の活性化を支援します。
 
技術指導
(1) 中小企業基盤技術指導事業
 産地や地域を定期的に巡回、あるいは個別に出向き、基幹産業の生産技術や固有技術などの指導を行います。
(2) 中小企業特別技術指導事業
 [1]研究員等派遣指導、[2]技術移転フォローアップ推進指導を行うことにより、県内企業の新製品開発や新分野進出を促進します。
(3) モノづくり技術高度化開発指導事業
 企業の技術者が工業試験場での研究・試作・分析などの業務に参加し、研究開発や試作のノウハウ、評価・分析技術の習得を支援します。
 
研究開発
(1) 研究交流事業
 今後の成長が期待されるITやライフサイエンス、環境、ナノテク・材料技術分野における大型研究開発プロジェクトに加わり、産学官連携の研究開発を行います。
(2) 企業参画型研究開発事業
 工業試験場の研究開発テーマに参画する企業を公募のうえ選定し、研究開発段階から企業と技術連携し、企業のノウハウ、資金等を活用することにより、研究開発の実用性を高め、製品化を促進します。
(3) 新産業技術分野研究開発事業
 今後の成長産業を支える重点技術4分野(情報通信、ライフサイエンス、ナノテク・材料、環境)に関連するテーマのうち、市場ニーズや幅広い分野への波及効果の高い分野について、技術開発を行い本県産業の競争力を強化します。
(4) 技術融合分野研究開発事業
 産業構造の複雑化によってこれまでの業際間で生まれた新しい産業ニーズに対応するため、公設試験研究機関の分野横断的な研究開発を行います。
(5) 基幹技術分野研究開発事業
 本県産業の基幹をなす生産技術分野において、新市場を創造する商品等を開発し、県内産業の競争力の強化を図るための研究開発を行います。
(6) 経常研究事業
 県内産業における生産技術や計測評価技術の高度化、新商品開発支援等のため、基礎的、要素技術の研究開発を行います。
 
試験計測
モノづくり支援機器整備事業
 本県の特徴的な産業である建設機械・工作機械、情報通信機器、繊維製品、伝統・発酵食品、漆器、九谷焼等の地場産業の新製品・新技術開発や品質管理を支援するための機器を整備します。今年度は「産業資材用評価機器」、「小型環境試験槽」等を導入します。
 
試験室、設備開放
開放型モノづくり支援センター運営事業
 設計から試作、評価までを一連で行える試作開発環境(機械、電子、繊維、食品、伝統工芸等)の提供と設備を活用した技術支援により、中小企業の固有技術の高度化、企画提案型企業への転換を支援します。

担当:企画指導部 漢野