粒度分布測定試験  ―原料粉末の粒度管理にご利用ください―

きな粉の測定結果(乾式)

 陶磁器や瓦、ファインセラミックなどに使用されている原材料は、天然原料、人工原料など様々ですが、そのほとんどが粉末の状態です。これは製品をつくる際に、様々な原料を混合したり、成形したりするためです。製品を品質良く安定的に生産するためには、原材料の物性が重要になってきます。物性の中でも、特に原材料の粒度分布(粒の大きさとその割合)は、重要になります。

  工業試験場では、平成17年度に粒度分布測定装置を更新しました。従来の装置と大きく違うところは、原材料の粉末を水やエタノールに分散させずにそのまま測定できることです。これにより、水溶性の材料や食品粉末などの測定も可能となり、様々な業界の方に開放設備としてご利用いただけます(1時間1460円)。一つの例として、図は「きな粉」の粒度分布測定結果です。きな粉は、大豆を粉砕してつくられます。図のように40μmに山をもつ分布であることが分かれば、粉砕条件や粒度管理などの指標に役立つと考えています。ご相談、ご利用の際は、お気軽にご連絡ください。

[メーカ] (株)堀場製作所 LA-950
[仕 様] 測定粒子径範囲:10nm〜3000μm
  測定方式:湿式および乾式


担当:化学食品部 佐々木 直哉(ささきなおや)

専門:地球科学 陶磁器

一言:地元企業の活性化のために日々努力しています。