お知らせ

企業参画型研究開発事業の紹介

 本事業は、平成17年度から実施してきました。昨年度は、工業試験場の研究開発事業5テーマに5企業が参画し、研究開発段階から企業と技術連携を図りながら、研究成果の実用化、製品化を推進してきました。今年度は、8テーマに8企業が参画し、共同研究開発を推進しています。

連絡先:企画指導部 奥野

地場産展示ホールで研究成果を展示

 工業試験場では、一般県民の方々にも広く研究成果を理解していただく目的で、隣接する石川県地場産業振興センター本館1Fの展示ホールにて、本年8月から年間3回程度の予定で工業試験場で実施した研究開発の成果品を展示します。振興ゾーンにお立ち寄りの際は是非ご覧ください。

(写真は、8月に展示した
インクジェットプリントによる浴衣の試作品)

連絡先:企画指導部 奥野

新規採択事業紹介

 工業試験場では、このたび採択された以下の5テーマの研究を実施します。

○天然物由来抗菌性コーティング材の開発
(独)科学技術振興機構 研究成果活用プラザ石川 実用化検討(FS)課題 (繊維生活部)
カニ等の甲殻類から抽出される天然高分子のキチン・キトサンは、無害で生分解性等に優れた特長を有する素材ですが、溶解性や高コスト等の問題があります。本研究では、特にキトサンの抗菌性に着目して、機能性コーティング材を開発し、その性能を評価します。

○メソポーラスシリカを用いた鉛濃縮材料の開発
(独)科学技術振興機構 研究成果活用プラザ石川 実用化検討(FS)課題 (化学食品部)
メソポーラスシリカとは、2-50nm(1nmは1m の10億分の1)の細孔を持つ人工的に合成した多孔質材料です。本研究では、メソポーラスシリカに鉛の吸脱着性能を付与して、水中の有害な鉛を濃縮回収できる材料の開発を行います。

○超精密位置決め装置のための弾性ヒンジ型超音波アクチュエータの開発
(財)北陸産業活性化センターR&D推進・研究助成事業 (機械金属部)
位置決め装置の駆動源に使用する積層型超音波アクチュエータの開発を目的に、高分解能と高速移動が両立できるアクチュエータ構造、及び制御方式について検討を行います。本アクチュエータは電磁モータを使用しないため、位置決め装置の小型軽量化、薄型化が期待されています。

○医療・介護支援のためのベッド生体情報モニタの開発研究
(財)石川県産業創出支援機構 産学・産業間連携大型研究開発プロジェクト支援事業 (機械金属部)
病院・介護施設や在宅でのベッド等場所を選ぶことなく、かつ身体にセンサ等を装着することなく、心拍・呼吸・体動・いびき等の多くの生体情報を連続的に計測し、無線技術を用いたデータ収集が可能な生体情報モニタシステムの開発を目指します。 

○X線を利用した金属材料の非破壊硬さ試験方法の確立
(独)科学技術振興機構 シーズ発掘試験 (機械金属部)
機械製品を傷つけず非破壊で硬さを検査できる技術の確立を目的としています。X線回折を利用して、表面加工(研削、研磨、熱処理)を行った焼入れ鋼の硬さとX線パラメータの相関性を明らかにすることで、ライン対応型硬さ検査方法としての実用化を目指します。

新採職員

7月1日付 笠原 竹博
配属:電子情報部
専門:信号処理、電子計測