珪藻土コンロのデザイン開発  -アウトドアーで持ち運びが便利なコンロ-

珪藻土コンロのデザイン例

 珪藻土コンロは多孔性を応用した商品で、断熱性に優れ昔から広く用いられていますが、従来の珪藻土コンロは重く、屋外へ持ち運びにくい欠点があり、需要が伸び悩んでいます。
  このため現在のライフスタイルに合ったコンロの一例として、家族で車に乗ってレジャーに出かけ野外でバーベキューをする際に便利で、持ち運びやすく、使いやすい珪藻土コンロの開発に取り組みました。
  開発したコンロは、熱伝導性が低く比重の小さい珪藻土を用いました。また、風口の位置とコンロの形を工夫することで、火が通りやすく熱を逃がさないようにしました。さらに、コンロ全体に丸みをもたせて、手軽に持ち運びしやすい形にしました。
  その結果、従来品と比較して40%の軽量化ができ、熱伝導率が30%下がることで断熱性も改良されました。さらに、強度、耐久性にも優れた珪藻土コンロとなるように改良を行っています。
  なお、この開発は新産業支援産学官ネットワーク形成事業電源地域振興モデル事業の一環で行ったもので、工業試験場は主に軽量化や断熱効果、耐久性に関する技術支援を行い、試作は(株)鍵主工業、デザインは宮本デザインワークショップが担当しました。

担当:化学食品部 北川賀津一(きたがわかづいち)

専門:セラミックス

一言:能登珪藻土で新しいバーベキューコンロを提案しました。石川県の地域資源を有効にご利用下さい。