|
食品の微生物検査では、その食品が汚染を受けたかどうかが重要な指標とされています。現在の検査には、食品の一部を培地に混ぜて培養することで、大腸菌が増殖するかどうかを確認する培養法が採用されており、結果が得られるのは翌日以降となります。一方、培養法よりも迅速に検出する方法として、大腸菌固有遺伝子の一部をPCRという機器で増幅させ、電気泳動検出器で分離して検出する、PCR法という手法があります。 工業試験場では、大腸菌固有遺伝子を増幅する際に必要な「プライマー」という物質を新規に開発しました。このプライマーを用いればO157を含めた大腸菌を迅速に検出することが可能です。今後は、実際の食品に適用するための検査条件を検討していきます。また、微生物検査技術としてPCR法の普及を図るために、講習会を開催していく予定です。 |
![]() |
従来法と本法の概要説明図 |
![]() |
担 当 | : | 化学食品部 勝山陽子(かつやまようこ) |
![]() |
専 門 | : | 応用微生物、遺伝子工学 |
![]() |
一 言 | : | 微生物検査は食の安全・安心に重要な役割を果たしています。 |
|
|
|
|