輝度むら補正モニターの製品化
〜共同開発技術が医用画像表示モニターに搭載〜


 LCD(液晶ディスプレイ)は、医療、印刷など各種分野での普及により、従来にも増して、その高品質化が要求されています。その重要な課題の一つとして、表示画面上に発生している輝度むらの改善があります。
  工業試験場は、(株)ナナオ(白山市)と共同で、LCDの表示画面上の輝度むらを補正し、輝度を均一化する技術を開発しました。一般に輝度むらの様子は、ディスプレイごとに異なりますが、この補正手法は、対象となるディスプレイ表示画面の輝度分布を測定しておき、目標輝度値と階調特性に基づいて、輝度が均一化するように入力信号レベルを補正します。その結果、限定された測定輝度データからでも効率的に輝度の均一化が達成できることを確認しました。
  そして、(株)ナナオがこの輝度むら補正機能を搭載した医用画像表示モニターRadiForce-G33(図)を製品化し、平成17年9月に発売しました。
  本開発は、地域産学官連携豊かさ創造研究開発プロジェクト推進事業「実物の深い美、質感等が再現できる高品質画像・音再生装置の開発と実用化」(管理法人:(財)石川県産業創出支援機構、PL:北陸先端科学技術大学院大学 宮原誠教授)の一環で行いました。

輝度むら補正機能を搭載したモニター



担 当 電子情報部 漢野救泰(かんのすけやす)
専 門 電子工学 画像処理 音声処理
一 言 新製品の開発・評価には最新技術の活用が効果的です。



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