醸造技術を「どぶろく」へ
−鶴来どぶろく特区における酒類製造免許の取得をめざして−

 白山市鶴来地区(旧鶴来町)は古くから霊峰白山の伏流水を用いた清酒、酢、醤油、味噌などの醸造業が盛んな土地柄です。この地域特性を活かし、町は白山・鶴来ツーリズム創造特区(通称:どぶろく特区)を打ち出しました。これは特区内の農家民宿や農園レストラン等に限り、自ら栽培した米で濁酒(どぶろく)の製造ができる制度で、酒税法の特例により最低製造数量(年間6キロリットル以上)の制限が撤廃されたことで可能となりました。町は濁酒製造を鶴来地区の新しい観光推進策の一環として掲げ、農家民宿等で濁酒をふるまうことにより観光客誘致につなげ、経済波及効果を見込んでいます。そこで、2004年10月に特区を申請し、12月に認定を受けました。
 工業試験場では、事業者2名の酒類(濁酒)の製造免許の取得を支援するため、平成17年1月27日から3月4日までの6週間、清酒製造に必要な製造計画、精米などの原料処理や酵母の取り扱い、清酒の仕込み、もろみ成分の分析による発酵管理、得られた清酒の火入れ等の各方法について実技の修得研修を行いました。
 今後、研修生が免許取得後も濁酒製造が軌道に乗るまでの間、引き続き技術支援を行います。

清酒の分析実験


担 当 化学食品部 松田 章 (まつだあきら)
専 門 醸造
一 言 日本酒を見直してみませんか?



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