能登栗皮むき機の試作開発
〜農工連携で産地活性化を技術支援〜


 能登地区では、特産品である能登栗の産地活性化のため、試験的に皮をむいて栗を出荷したところ、高級和菓子に利用されるなど、県内の3和菓子店などから多くの引き合いがありました。しかし、皮むきは手作業のため日々の供給量が追いつかず、むき栗の生産性向上が課題となっています。
 そこで本年度、工業試験場は、栗の皮むき作業の省力化を支援するため、石川県農林水産部農畜産課、同奥能登農林総合事務所、同農業総合研究センター、穴水町農林水産課、おおぞら農業協同組合と連携し、栗の皮むき機の試作に取り組むことになりました。
 試作した機器では、切除することで鬼皮と呼ばれる硬い部分を剥ぎ取ることを考え、円板に取り付けた刃を回転させる機構を採用しました。実際に試験を行い、一度に多量の栗の鬼皮を短時間でむくことが可能であることを確認しました。これにより、栗の皮むき作業の時間や労力が大幅に軽減されるものと期待できます。
 現在、加工品質を高めるよう機器の改良を行い、石川県における加工用栗供給体制の確立を目指しています。

試作機による栗の皮むき試験



担当 機械金属部 多加充彦(たかみつひこ)
専門 構造設計
一言 地域ならではのモノづくりを目指します。



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