手書き文字入力システムを開発
−産学官プロジェクトから視覚障害者に朗報−


タッチパッドを使用した
視覚障害者による手書き文字入力
 平成12年度から3年間、県の地域産学官連携豊かさ創造研究開発プロジェクト「視覚障害者のための文字コミュニケーション技術開発」(愛称:モジコム)を実施し、その成果として、新しい方式の手書き文字入力システムを開発しました。このプロジェクトは、北陸先端科学技術大学院大学(プロジェクトリーダー:下平博助教授)、東京大学、金沢大学、 静岡県立大学、(株)PFU(宇ノ気町)、(株)北計工業(松任市)、(社福)石川県視覚障害者協会、石川県工業試験場の8機関で共同研究体を構成し、(財)石川県産業創出支援機構が管理法人となって進めてきたものです。
 本研究では、文字を書く指の動きを検出する指先センサ(タッチパッド方式、磁気方式、ひずみペン方式)と、連続音声認識の原理を利用した非目視手書き文字認識技術を開発しました。そして、音声合成技術と組み合わせて、視覚障害者のための手書き文字入力システムを完成させました。
 開発したシステムは、視覚障害者の書いた崩れ文字にも対応し、画面を見ることなく全ての操作が行えるようにユーザインタフェースを提供しています。また、開発したセンサでは、机上だけでなくポケットの中や膝上などでも文字入力ができ、健常者にとってもモバイルあるいはウェアラブルな環境での利用が期待できます。
 今後は本プロジェクト成果の製品化を目指します。


担 当 電子情報部 漢野救泰(かんのすけやす)
専門 画像処理、音声処理、信号処理、パターン認識
一言   新技術開発、新製品開発に産学官連携のパワーを活用しましょう。



トップページ

技術ニュース

前のページ

次のページ