機能性食品とは
― 食品のもつ第3の役割について ―


 食品には3つの役割(機能)があります。「栄養」、「おいしさ(嗜好性)」、そして3つめは「病気の予防」の機能です。現代は「栄養」や「おいしさ」が充分満たされた飽食の時代となり、私たちの関心は、食べ物、食べ方を工夫して生活習慣病などを予防することに移ってきています。
 この関心を満たすために、「機能性食品(functional foods)」という言葉が生まれました。コンセプトは「生理系統(免疫、分泌、神経、循環、消化)の調節によって病気の予防に寄与する新食品」であり、いわゆる「医食同源」の考えに依っています。厚生労働省は平成13年4月、健康食品のうち、一定の条件を満たすものを「保健機能食品」と称して販売を認める制度を作りました。これが一般に機能性食品といわれるものです。保健機能食品には、厚生労働省が許認可する「特定保健用食品」と認可審査のない「栄養機能食品」の2つがあります。これまでに、血圧に関するもの、おなかの調子を整えるもの、歯の健康に関するもの、血糖値に関するもの、コレステロール、ミネラル、中性脂肪に関するものなどたくさんの食品が販売されていますが、保健機能食品は医薬品とは異なり、あくまで疾病の予防、生体の調節手段として、健常な人に長期間食される食品です。
 「機能性食品」という言葉は、日本が提唱したもので、今や欧米など世界中で関心がもたれています。工業試験場でも、県農業総合研究センターと共同で加賀野菜をはじめ地場の特産品の中に「体に良い成分」が含まれていないか探索しています。
厚生労働省が
認可した
食品につける
”トクホ”マーク
図は東京都健康局食品薬品安全部のHP引用
栄養機能食品の表示例
詳しくは(財)日本健康・栄養食品協会
http://www.health-station.com/jhnfa/

担 当 食品加工技術研究室(兼執 県農業総合研究センター) 林美央(はやしみお)
専 門 食品加工、食品分析、栄養指導
一 言 石川県の特産物の持ついいところをみんなで再認識しましょう


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