「1/fゆらぎ」を繊維製品へ応用
高付加価値の糸を開発



試作した織物

 自然界のそよ風や小川のせせらぎなどや,手作りの製品の多くには,「1/fゆらぎ」と呼ばれるリズムのゆらぎがあります。人は,均一ではなく,このように少しゆらぎのあるリズムに接すると,心地よさを感じると言われています。
 一方,糸の太さや撚数は,均一であることが要求され,不均一なものは欠点とされています。そこで,発想を転換し,撚糸機で糸の太さや撚数などの製造条件に微妙な「1/fゆらぎ」を与え,新しい糸を開発しました。この糸で織物を試作した結果,染色後,織物表面にゆらぎによる凹凸や染斑の効果が現れ,新しい製品の目処が立ちました。現在,小松地区の製織業者が,この糸を応用した木目調カーテン織物の試作を行っています。
 なお,試作した織物は,2月23日から3月14日まで,JR金沢駅ステーションギャラリーに展示されます。

担 当:繊維部 森 大介



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