簡易テキスト版

簡易テキストページは図や表を省略しています。
全文をご覧になりたい方は、PDF版をダウンロードしてください。

全文(PDFファイル:281KB、1ページ)

「伝統工芸デザイン支援システム」の建築分野への応用展開

■株式会社シーピーユー 営業推進部 中谷忠史

■技術開発の背景
  文部科学省の都市エリア産学官連携促進事業で,工業試験場がリアルな3次元CG画像で伝統素材の高品位な質感を表現するソフトウェア「伝統工芸デザイン支援システム」(以下:支援システム)を開発しました。弊社では,その製品を技術移転し,建築専用3次元CAD「MADRIC・AD-1」と連携させることにより,伝統工芸品から,建築・インテリア分野へ応用展開させることを可能とした「アートワークプレゼンシステム」を開発しました。

■技術開発の内容
  支援システムでは,「Shade」,「Rhinoceros」を用いて工芸品の形状データ作成を行ってきましたが,これらのソフトに加えて,3次元の建物が誰でも簡単に作成できる建築専用3次元CAD「MADRIC・AD-1」をラインナップに加えることを考えました。
  そこで,支援システム上で動作させる為に「AD-1」で入力した間取りを3次元出力する方法として,新しい3次元モデル形式「SPEEDフォーマット」を採用し「AD-1」での形状及び材質データのコンバートについて検証しました。

■製品の特徴
1) 開発商品や設計空間の3次元データを,リアルタイムで360度どこからでも見られる為,完成品や空間のイメージをつかみやすい。
2) マテリアルの設定項目が数多くあり,より多彩な質感を表現できる。
3) 簡単なマウス操作のみで,商品イメージをズーム・回転・拡大縮小が可能。
4) マテリアルデータベースとリアルな仮想試作により,試作コストの削減に繋がる。

■今後の展開
  住宅等の大容量設計データを支援システムで使用するには,ハードウェアの処理能力に合わせて,AD-1からの出力時に部屋毎に分けて出力する等のデータ作成に工夫が必要です。
  今後はシステムの販売サポートだけでなく,データ作成のノウハウを活用して,伝統工芸産業のみならず,建築やインテリア,自動車,電化製品等,幅広い分野への普及を目指します。