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希薄系農薬廃水処理装置の開発

■明和工業株式会社 技術部  畑中 祐樹

■技術開発の背景
  弊社では種籾消毒水処理装置を製作・販売しており,全国に約140件の納入実績がある。 この装置では,廃水中の有害物質を凝集剤で凝集沈殿させ,さらに活性炭に吸着させることで処理を行っている。凝集沈殿で発生する沈殿物は産業廃棄物として処理が必要であり,また吸着で使用する活性炭は定期的な交換が必要である。
  ユーザーから処理にかかるランニングコスト低減を求められており,既存設備へ付属可能な装置とし,かつ低コストで簡便に効率よく有害物質を処理する装置の開発を行った。

■技術開発の内容
  石川県工業試験場との共同研究で有害物質をキャビテーションで分解可能であるということを確認できている。
  そこで,今回はこのキャビテーションを利用した安価で操作性の優れた装置開発を目標とした。

■製品の特徴
1.取り扱い性が高い装置
  メンテナンスを容易にするため,装置の小型化,取り扱い性が高い装置とした。(写真.1,2)
2.既存の廃水処理設備への組み合わせが可能な装置
  廃水処理のランニングコスト低減のため,「分解装置部」と「廃水タンク・冷却部」の2つに分け,分解装置部を既存の設備へ組み合わせが可能なものとした。(写真.1,2)

(写真.1<分解装置部>)
(写真.2<廃水タンク・冷却部>)

■今後の展開
1.各種農薬分解への展開:各種農薬の分解を可能とする装置
2.既存設備との組み合わせの検討:廃水処理装置のランニングコスト算出
3.用途開発:農業廃水,食品工場廃水の処理への応用