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持ちやすく熱が伝わりにくい山中漆器「ふぃっと椀」の開発

■株式会社タカノ 高野 善誠

■技術開発の背景
   平成12年から平成14年にかけて首のヘルニアにかかり入退院を繰り返したところ,握力が15kg以下に低下した。病気になって初めて「椀は何と持ちにくいものだ」と実感し開発が始まった。いろんな形状の椀を考えましたが,「椀の外面が熱い事の解決なくして商品化はできない」と思考錯誤を繰り返しました。完成品のデザインは簡単なように見えますが,洗浄機での洗いにくさ等で開発に約4年かかりました(下記新聞)。

■技術開発の内容
   100℃の熱湯を椀に入れた時,手で持つふぃっと部(エッジ部)の瞬間的な温度を最大50℃に押さえる為,工業試験場で温度テストを何度となく実施した(別紙のカタログ)。

■製品の特徴
・ くぼみがあるので持ちやすく,すべりにくい。
・ エッジの厚みで熱が伝わりにくい。
・ くぼみがあるのでレンジから取り出しやすい。
・ 配膳作業がしやすい(特に大量の業務用食器使用では大幅に時間短縮ができる)。
・ 高台(底部)の高さが指の太さより大きく設定してあり,指が入りやすい持ち上げやすい設計となっている。
・ 子供や女性など指の短い方でも、しっかりと椀が持てる。

■今後の展開
・ 家庭用市場は少しずつ販売が進んでいるが,業務用市場の拡販に展開したい。
・ 年間生産数50万個を目標としたい。

■その他
・ 特許申請済み。
・ 真似防止対策並びにふぃっと椀をブランドに育てる為に,グループ「Fit21」を発足した(・木製漆器 山中産業梶@・陶器 (株)ヤマ吾陶器・箸 (株)アサヒ)。