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 光触媒技術を応用した抗菌ボックス(CLEAN CUBE)の開発
 小松産機協同組合  三井 紀生*

■技術開発の背景
 弊組合は,21社の機械製造業の集団ですが,将来に向けた商品開発の必要性を常に意識し,平成10年,「製造から創造へ」をスローガンに新商品開発委員会(SSグループ)を設立し,活動してきました。平成14年,先端科学技術交流セミナーに参加し,酸化チタンによる光触媒技術を知りました。そして,「衛生意識の商品化」をキーワードとして模索を重ね,共用スリッパのクリーン化を光触媒技術の応用により実現させることを目的に開発を進めてきました。

■技術開発の内容
 酸化チタン含有塗料をボックス内壁に塗布し,紫外線(蛍光灯,UV灯各1灯)を内面に照射します。さらに,ボックス内上部設置のファンにより,ボックス内部の空気を還流させます。ファンの前には酸化チタン入り活性炭フイルタを取り付ける。酸化チタン,紫外線,活性炭の相乗効果により抗菌,消臭するこれまでにない仕様のボックスが完成しました。
(平成15年2月特許出願中,平成16年7月商標登録済)

■製品の特徴
 従来商品は,殺菌灯のみによって抗菌するものでしたが,今回開発した商品は光触媒を応用したもので,従来商品にない効果が期待できます。(図1〜3参照)
また,商品の寸法やデザインはモニタ調査結果をふまえてデザイナーに委託し,衛生環境にフィットしたものにしました。(写真参照)

図1〜3 性能比較試験の結果
[(財)石川県予防医学協会調査]

写真:CLEAN-CUBE外観

■今後の展開
 平成16年8月販売開始しました。10,11月に納入ユーザを訪問し,利用状況および満足度調査を実施しましたが,顧客の評価は非常に良いものでした。今後は,同技術によって開発した多機能用途の小型ボックスの商品化を実現する予定です。



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