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■技術開発の背景 高齢者による住宅及び施設等での転倒による大腿骨頸部骨折は年間10万人にのぼるといわれている。そのため予防策が求められているが、現状では高齢者自身が装着するヒッププロテクタが普及している程度である。そこで、転倒時に身体が床から受ける衝撃自体を緩和する新たな予防策を提案し、衝撃緩和に効果的な床下地システムを開発した。 ■技術開発の内容 図1に示すように、ゴム素材のサポートとパーティクルボードを重ね合わせて床の下地を作ることにより、転倒時の衝撃を緩和する床下地システムを提案した。床材の衝撃緩和性を高く保ち、かつ平常時の床振動を極力抑えるため、ゴムサポートの硬度や形状を検討し配置している。 (図1 床下地システムの構造) ■製品の特徴 本製品の特徴を以下に示す。 (1)衝撃緩和性 床の硬さ試験(JIS A6519)により、本製品の衝撃緩和性が一般的な床と比較して高いことを確認した(表1)。 (表1 衝撃緩和性の比較 ) (2) 快適性(床振動レベル) 快適性評価の一環として床振動レベル測定により、振動の発生は従来品(二重床)及び木造住宅程度であることを確認した。 また、ゴム硬度が大きいほど振動レベルが小さいことを確認した(表2)。 (表2 振動レベルの比較) ■今後の展開 ・より現実に近い状態での衝撃緩和性を検証するため、ダミーモデルを用いた転倒シミュレーションを実施中である。 ・施設等に施工し、長期的なモニター調査を行い、骨折予防効果の検証を行う。 |
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