技術ふれあいミレニアム2000発表会要旨集
下水道用マンホールふた「ホールマン」の
新技術審査証明(建設大臣認定)取得
株式会社タケダ製作所
竹 田 裕 治


■審査証明取得の背景
 下水道用マンホールふたの市場は年間500億円であり、そのほとんどが公共事業に使用されています。弊社のような後発の中小企業が何十年もの歴史と実績を持つ大メーカーに対抗するためには、今回開発・販売した調節式マンホールふた「ホールマン」の持つ機能性や利便性、信頼性を国の公的機関で審査証明していただくことが営業戦略上重要であります。そこで、弊社では平成10年5月より工業試験場の支援を受け、(財)下水道新技術推進機構で審査証明取得のための準備を進め、平成11年5月に申請、平成12年3月に新技術審査証明を受けることができました。

■新技術審査証明の内容
 今回証明を受けた(財)下水道新技術推進機構は、下水道に関する新技術の研究開発の他、民間で開発された新資材や新工法の有益性や信頼性を評価し、下水道事業への普及活動を行っている建設大臣認定機関です。ここで審査を受けるためには、下水道事業に対して従来技術よりも格段に有益性をもたらす目的で開発された技術である必要があります。審査のための準備としては、(1)開発目標の明確化、(2)社内品質保証体制の確立、(3)製品の信頼性保証試験を行いました。
 審査は、申請を受理していただくまでに担当者のヒアリング3回、受理後も推進機構技術部ヒアリング1回、学識経験者から成る専門委員会ヒアリング3回、弊社での現地審査2回の計9回行われました。ヒアリングでは製品の安全性や耐久性について主に質問を受け、現地審査では開発目標が達成されているか、製品の信頼性や品質保証体制が十分か、道路に埋設した現場での異常はないか等について厳しく審査されました。

■審査証明を受けた製品の特徴
図 従来工法と開発工法の比較
 従来のマンホールふたは側塊と道路舗装面との高さ調整のため、モルタル施工が不可欠であり、取付工事に半日程度必要としていました。当社のホールマンを使用すれば、枠自身が高さ・傾き調節機能を持つため、側塊上に直置きでき、30分で取付工事が完了します。また、舗装面の沈降や再舗装により路面高さが変化しても、レンチ一本で段差解消できるという特長を持っています。

■今後の展開

 新技術審査証明を武器に北陸信越地区の自治体への営業活動を強化し、年間10000セット(市場の1%)のホールマンを自社販売する。また、全国フランチャイズのホールマン工業会を組織し、全国的にホールマンを普及させる予定です。

* 専務取締役
代表者名 代表取締役  竹田信夫
住   所 〒929-1213  高松町字長柄町ソ86-6
    TEL 076-282-5651 FAX 076-281-3112
         
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