蛍光検出装置を開発  ―小型で高感度なDNAやタンパク質の解析用装置―

 DNAやタンパク質の解析に用いる小型で高感度の蛍光検出装置を開発しました。これは、解析したいDNAやタンパク質にあらかじめ目印として蛍光を発する色素を結合させておき、その蛍光の強度や部位を検出することによってDNAやタンパク質を調べる装置です。

 本装置は底面のサイズがA4程度と小型であり、わずかなスペースに設置できます。また、蛍光を効率よく検出するために光学部品の特性や構造に工夫を凝らしており、高感度な蛍光検出が行えます。さらに、オプションユニットを接続すれば、装置内の試料への送液や試料の温度制御を行いながら蛍光検出が可能です。

 このような機能を利用して、例えば、微量のDNAを増幅させてから検出するPCRと呼ばれる解析が行えます。PCR用バイオチップを本装置にセットし、送液とバイオチップの温度制御を行いながら蛍光検出を行うことにより、DNAの増幅と、増幅したDNAの検出が短時間で可能です。応用例として、遺伝子組換え農作物の分析などが挙げられます。

 本開発は文部科学省の知的クラスター創成事業(H16-20)によって、北陸先端科学技術大学院大学ほかと共同で行ったものです。



開発した蛍光検出装置

 

担当:電子情報部 米沢裕司(よねざわ ゆうじ)

専門:画像処理、信号処理

一言:新技術・新製品の開発をぜひご一緒に!