瞬時に色覚バリアをチェック
−案内板、WEBの色覚バリアを効率よくチェック−

 平成18年1月19日、総務省は行政評価に基づき、国土交通省に対して「色覚障害者にも識別可能な色面の組合せなどの表示又は色の組合せ以外の方法による表示を行うことを定める基本方針、移動円滑化の基準等の充実を図ること」という勧告を行いました。
  工業試験場では、これに先立ち色覚障害者の多様な見え方を調査し、再現する色覚障害変換ソフトウェアを開発してきました。類似のソフトウェアはありますが、色弱の見え方を再現する点がこれまでにない特徴です。
  さらに、色覚バリアを効率よくチェック、改善する道具として、(株)ナナオ(白山市)の協力を得てこの機能を液晶モニターのハードウェアで実現しました。このモニターは、色覚障害者にとって見えにくいモノをチェックすることを目的としているため、最も色を見分けにくい状態になるように変換ソフトウェアの変数を固定しています。これにより、身の周りのものをこのモニターに映し出すことで色覚バリアが体験できるようになり、効率的にチェック作業が行えるようになりました。
  現在、この液晶モニターを使って、案内板、ポスター、WEB、操作画面など幅広い業種を対象とした指導に活用しており、今後も色覚障害者へ配慮したデザインの普及を図っていく予定です。


色覚バリア・チェックモニター


担 当 電子情報部 前川満良(まえかわみつよし)
専 門 自立支援技術 システム制御
一 言 人間にはいろいろな個性があります。



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